
古来より地震を招くとされ、復興の象徴でもあった「ナマズ」。本作は、災害と復興の政治学という独自の視点から現代日本社会を解剖するドキュメンタリーだ。停滞感と破局の予兆が漂う現状を、人間の尺度を超えた歴史的・地理的なマクロの視点から描き出すエッセイ映画。
前作がイメージフォーラム・フェスティバルで上映された山田早苗監督の最新作。ナマズという象徴を用い、科学と伝承、政治が複雑に絡み合う日本の構造を浮き彫りにする。個人の感覚を超えた壮大な時間軸と視点で、社会の深層に鋭く切り込む知的刺激に満ちた映像表現が見どころ。